池袋にある資産管理会社のノウハウブログ

棚卸の不正防止対策、どこまでガチガチにやる?お客様事例

以前、当ブログで内部牽制の考え方についての記事を書きました。効率化を求めすぎると不正防止が甘くなり、ガチガチに不正対策を行うと作業効率が下がる…あなたはどちらを優先しますか、というお話。

当社にご相談をいただいたお客様の中で、棚卸の運用ルールが不正防止側にかなり振り切れていた例がいくつかありましたので、「こんな会社様もあるようです」という参考までにご紹介したいと思います。

不正防止対策って難しいですよね。「自社の従業員をどれだけ信用しますか、どれだけ疑いますか」ということなので…😕

棚卸のたびにラベルを貼り替える

棚卸のたびに新しく資産ラベルを貼り替える、という例がありました。前回の棚卸時に貼付されたラベルを剥がし、紙のリストに貼り付ける。そして新しいラベルを資産に貼り直す。この行為をもって「確実に棚卸を行った」という証拠にしていたそうです。

この方法なら、棚卸をしていないのに「やった」と嘘をつくことは不可能ですね。ただ…とんでもなく時間がかかりそう。現場でのラベルの貼り直し作業はもちろん大変ですし(自爪も傷んでしまいそう…)、紙のリストに貼付されたラベルが本当にその資産のラベルなのか、という照らし合わせ作業も行うのであれば、机上の作業負荷も馬鹿になりません。

「ここまで厳しくする必要ってあるんですかね…もっと効率化できれば…」とお問い合わせをいただいた事例でした。

毎年ラベルを貼り足し、証拠写真を撮る

お次は貼り替えではなく貼り足しの例。別の会社様では、毎年異なる色の丸シールを資産に貼り足していました。今年は何色のシールになるのか、ということを事前に予測することはできないので不正はできません。昨年のシールの横に今年のシールを貼り、さらにそれを写真に収めて経理に提出していたそう。

シールを貼付できる場所が年々なくなってくるんですよ…

でしょうね…そして年を追うごとにどんどんカラフルになりそう。

お客様としては「不正防止のために証拠写真を撮る」という運用を変えることはできないとのことなので、ラベルスキャンの棚卸よりは手間がかかってしまうけれど、Assetment Neoのスマホアプリで撮影をする運用を提案しました。

  1. 棚卸時、その年のカラーのカードを1枚持ち歩く
  2. スマホアプリで対象資産を選択し、撮影ボタンを押してカメラを起動
  3. 対象資産の横にカードを並べて撮影する
  4. 写真をアプリに登録する

この運用であれば、デジカメを別途持ち歩いて後日データを経理に提出する必要はありません。経理も写真データを見ながら資産台帳の消し込み作業を行う手間が省けます。

なんでラベルスキャンじゃダメなの?

「バーコードやQRコードのラベルを読み取る運用ではダメな理由はなんですか?」とお客様に伺ってみたことがあります。返ってきた答えは「バーコードやQRコードだと不正ができてしまうから」。

ご存じの方も多いかもしれませんが、バーコードやQRコードはオンライン上やExcelで簡単に作成が可能です。ですので資産番号さえわかれば自分でコードを作ることができてしまいます。悪知恵の働く人はこれを悪用して、あらかじめ受け持ちの対象資産のコードを用意しておき、実際の棚卸作業は行わずに、作成したコードをスキャンして提出してしまうかも、とのこと。

そんな従業員はいないと信じたいところですが、金融業界だったり、扱う資産が高価あるいは特殊な業界は、効率化よりも不正防止を重視せざるを得ない模様。つらい…😇

アプリで撮影するだけでも効率化は見込める

先ほどの2社目の例でも述べましたが、ラベルを使わない運用だったとしても、スマホアプリで写真を登録すればデジカメ運用よりも格段に効率化できます。

「支給されたデジカメで資産を撮影し返却する」運用だと、管理者は受け取った写真データを片っ端から開き、台帳上のどの資産の写真なのか照らし合わせなければいけません。「P8070235.jpg」といった名前のファイルが何千もある中、一つひとつ消し込んでいく作業は相当大変。

スマホアプリから資産台帳にアクセスする運用なら、対象資産を選択した状態で写真を登録できるので、上記の作業が不要になります。ラベルスキャンのスピードには及ばないけれど、不正防止のレベル感は保ちつつ効率化が図れるので、こういったお客様には当社もアプリ利用をおすすめすることが多いです。

RFIDなら解決できるんじゃない?

RFIDタグを使えば自作は難しいから、不正防止と効率化を両立できるのでは…?この回答はYESの場合もあればNOの場合も。たしかに不正防止にはなりますが、効率化できるかどうかは対象資産や棚卸の環境に左右されます。以前RFID棚卸についての記事を書いているので、ぜひこちらも読んでいただければ。

RFIDについてはもっと深く語るべきだと思っているので、来年はRFID関連記事を増やすことを目標にしたいですね。それではよいお年を🎍