池袋にある資産管理会社のノウハウブログ

どこまで管理する?社内資産管理の対象物の決め方・考え方

社内資産の管理にあたり、まず最初に悩むのは「管理の対象範囲をどこまでにするか」ではないでしょうか。パソコンは絶対管理したい、モニタも管理したい。じゃあマウスは?キーボードは?LANケーブルも1本1本管理するの?消耗品も含めるの??すべてを管理するというのは現実的ではありませんよね。

管理対象物の決め方は、企業規模や資産の数、解決したい課題などによって変わってくるので、残念ながら絶対的な正解はありません。弊社にお問い合わせをいただくお客様も、それぞれ背景が異なるので判断基準はさまざま。

手っ取り早く答えを求めている方には申し訳ないですが、今回は資産管理会社である我々が思う「これが1番良いんじゃないかな」という決め方をシェアしたいと思います。100%正解というわけではないけれど、きっと参考になるはず。

資産の金額を判断基準にするのは難しい

前回の記事で「なくなると困るモノ=管理すべきモノ」とお話しました。

となると、よくあるのは「なくなっては困る高価なモノから管理しよう。軌道に乗ったら低価格帯の資産まで拡大させよう」といった流れ。高価の定義は…そうだな、5万円以上ということにしようか!

でも、ちょっと待ってください。その資産がいくらだったかなんて把握しきれるでしょうか。購入した本人は覚えていたとしても、それ以外の人はそもそも購入金額なんて知りもしません。資産管理に関わるメンバーが全資産の金額を把握していない限り、この決め方は通用しなくなってしまいます。

金額を把握している購入者が、自ら対象資産にラベルを貼るのはどうでしょう。5万円以上の資産にはラベルを貼り、未満なら貼らない。資産管理の担当者や棚卸担当者は金額なんて気にせず、ラベルが貼ってある資産だけを把握すればいいわけですよね。

しかし…そう上手くはいかないのが世の常😑

タブレットAが6万円、タブレットBが4万円だったとします。5万円以上の資産が管理対象であれば、タブレットAだけにラベルを貼ることになりますね。ルール通りです。

でも、購入金額を知らないほかの社員がこの状態を見たとき、きっとこんな疑問が湧くでしょう。

Aにはラベルが貼ってあるのに、なんでBには貼ってないんだろう。もともと貼ってなかったの?それとも剥がれた?

意図的にラベルを貼っていないのか、貼ってあったのに剥がれてしまったのかをいちいち確認する運用。なんて煩わしい。

モノの「有り無し」以外を管理したいときもある

いくらで購入した資産なのかが明確で、ラベル貼付の有無だけを判断基準にすればOKで、剥がれていないかなんて心配は無用であれば、この基準で管理ができるでしょうか。

ちょっと待ってください(2回目)。金額を基準にした考え方だと困ってしまう場合がほかにもあるんです。

IT機器のスペック情報管理

CPUやメモリ、ストレージなどのスペック情報を資産と一緒に管理したいときは、金額を基準にした判断だと不都合なことも。前述の例に出たタブレットBは対象範囲から外れてしまうため、スペック情報の管理もできなくなってしまいます。

現場に持ち出す機材の管理

頻繁に社外に持ち出される撮影機材などを管理したいとき。誰が何を持ち出したかを記録に残し、予約状況から在庫を把握することが目的なのに、「この照明は4万円だから対象外」でいいんでしょうか。この場合は金額を基準にするのではなく「予約したい資産」「持ち出される資産」が対象になるべきです。

設備機器の点検管理

感知器やスプリンクラーなどの消防用設備、飲食業界の厨房設備、あるいは工場や倉庫の物流設備など、定期的に点検を行う資産を管理したいとき。IT機器のスペック情報管理に似た例になりますが、点検履歴や次期点検の予定などの情報をあわせて管理したいときに、金額に満たない資産が対象範囲から外れるのは困りますね。

モノの種類ごとに決めるのがベター

結局、モノの種類ごとに管理するしないを決めるのが1番わかりやすいと思います。情報漏えいの危険に晒されやすいIT機器はすべて管理対象とするのが良いでしょう。前述の6万円のタブレットAも4万円のタブレットBも、金額に関係なく管理します。什器・備品は「机は管理する」「イスは管理しない」など種類ごとに判断する必要がありますね。管理しないと決めたなら、3千円のイスも8万円のイスも管理しない。これで混乱を避けることができます。どこまで管理すべきかで迷ったら、平均金額が低い種類(個々ではなくて種類!)はごっそり除いてしまっていいのではないでしょうか。

「固定資産の場合は金額が基準じゃないの?」と思ったあなた!

はい、そうです。固定資産は種類に関係なく『20万円以上』という明確な基準があります。となると、購入金額を把握していないと「どれが固定資産なのか」で悩む問題は解決できませんね。でも、5万円以上の資産より20万円以上の資産のほうが数は少ないでしょうし、悩む頻度はかなり低くなります。

固定資産にフォーカスした語りはまた後日。話し出したら止まらなくなるので…。

「わかりやすい管理」こそ統制ができる

管理するか否かを種類ごとに決めるということは、まず初めにその種類をすべて洗い出す必要があるということ。正直、最初はものすごく面倒です。洗い出しの段階で尻込みする方、弊社のお客様でも決して少なくありません。

でも、そこは最初が肝心!曖昧な基準で運用を開始してしまうと管理がどんどんいい加減になってしまうので、時間と労力をかけてでも、管理するモノの種類をはっきり決めておきましょう。対象物を明確にすることでその後の運用がグンと楽になりますし、「これは管理するモノしないモノ?」という疑問がなくなれば、社内全体に資産管理の意識が浸透しやすくなります。

そう、わかりやすい管理でなければ、ほかの人はついてきてくれないのです。周りを巻き込んで社内全体で管理を行うには、わかりやすくすることがとっても大事。

ハードルを上げるようなことを言ってしまいましたが…せっかく資産管理を始めようと動き出したのに、最初の決めごとで失敗して「なんか上手くいかないからやーめた」なんてもったいない!どうか!続けて!!

「1人じゃ無理…」という方、発注書をお待ち申し上げております😎

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