池袋にある資産管理会社のノウハウブログ

在宅勤務継続中。今年も棚卸はやらなきゃダメ?

全社員在宅勤務になって7ヶ月が経過した当社。誰も出社していないけれど、そろそろ固定資産の棚卸の時期になりました。

こんなご時世だし、都や国はできる限りのテレワークを推奨しているし、今年の棚卸は免除されたりしないかな…?棚卸のためだけに従業員を出社させる必要はあるのだろうか?「固定資産台帳の適正化」と「テレワーク」、どちらを優先させるべき?

迷ったら聞いてみるのが1番!以前お世話になった都税事務所に再び電話してみました。

1回目の「問い合わせてみた」もあわせてどうぞ。

電話で問い合わせてみた

都税事務所の回答

固定資産税についてお聞きします。当社は毎年11月に固定資産の棚卸を行い、台帳情報をもとに納税してるのですが、今年は全社員完全在宅勤務としています。棚卸のために出社させるべきなのでしょうか、それとも都や国の施策に準じてテレワークを優先するべきでしょうか?

正しい固定資産台帳をご提出していただく必要があります。

棚卸が優先ということですか?

正しい台帳をどのように作成するかは、各企業様のご判断かと思われます。テレワークや棚卸を行うかどうかも含めて、正しい固定資産台帳を作成していただき、納税していただく必要があります。コロナ禍だから棚卸を行わなくて良い、不正確な台帳でも良いということはありません。

つまり、国税の調査が入った際に棚卸を行っていない台帳を提出しても、「このご時世だから大目に見るよ」とはならない、ということですね?

調査については都税事務所ではなく国税局にお聞きください。

都税事務所は固定資産税の徴収はするけれど、税務調査の内容は管轄外。まあ想定内の対応。

国税局の回答

教えてもらった国税局の番号に電話をし、回された資産課税課で「固定資産税の適正化に関して、棚卸のための出社とテレワーク、どちらを優先するべきか」と同じ質問をしてみました。

そのご質問内容ですと、法人課税課の担当になります。

(´-`).。oO(たらい回しか…)

税金に関することだけでなくテレワークの質問もとなると、資産課税課より法人課税課のほうが適しているということなのでしょう。回された先でも同じ質問をしてみました。

…固定資産税については、国税局ではなく都税事務所にお聞きください。

固定資産税は地方税であって国税ではないから、国税局では答えられないということか…。でもこれでは振り出しに戻ってしまう!

すみません、固定資産に限らず、コロナ禍の税務調査で「棚卸をしていない台帳」が提出された場合に国税局がどう捉えるか、について伺いたいです。

固定資産税についてはこちらでお答えできないのですが、たとえば「決算月に『商品在庫』の棚卸をすべきかどうか」という内容であればお答えできます。

それで構いません、お願いします!

商品在庫の期末簿価を適正にするために棚卸が必要なのであれば、これは行う必要があります。新型コロナウイルス感染症の影響で決算が遅れる場合、法人税の申告期限の延長は認めておりますが、不適切な申告を承認するものではありません。

なるほど、やはり台帳の精度が優先ですね。

はい。また国税の調査にて台帳の不備が判明した場合、過去の調査では問題がなかった優良企業であれば、新型コロナウイルス感染症の影響で棚卸ができなかったことを配慮する可能性もあるかもしれません。反対に「適正評価ができていない」と問題視することもあるかもしれません。これは調査員がさまざまな角度から判断するものであり、コロナ禍だから棚卸を行わなくて良い、という方針があるわけではありません。

結論、在宅勤務中でも棚卸は必要

前回は予想と逆の回答でしたが、今回はおおかた予想通りの回答でした。方法は何であれ、台帳を適正化させた上で正確な額を納税してくださいね、ということですね。適正な値を知るために棚卸が必要なのであれば、在宅勤務だろうがちゃんと行えと。

そもそも都税事務所や国税局は「台帳が正確で当然」「適正に納税されていて当然」というスタンスだったので、台帳に不備があってもこのご時世なら許されるか、どこまで『適正』を求めるか…なんていう質問自体、野暮だったかもしれません。

適正度の担保、台帳に記載された固定資産が本当に存在するのかどうかの確認は、棚卸でないと行えません。マスクして出社だ出社😷