取引先やグループ会社に貸し出している資産の棚卸、やっていますか?手元に資産がない状態ですが、どうやって棚卸をしていますか?
「貸しものなんだから無くされることはないでしょ」「きっとあるだろう」となあなあで済ませてしまいがちですが、ほかの資産と同様、定期的に棚卸は行うべき。貸出先で紛失している可能性はゼロではないですし、そもそも自社の資産台帳が『正』であることを裏づけるために、実際に現物を確認するのが棚卸。貸し出し中だからといって、状況確認が難しいからといって、棚卸の対象から除外する理由にはなりません。
では、どういう方法で棚卸を行うのがベストでしょうか。いくつかの方法を挙げて考察していきましょう。
目次
まずは、社員の誰かが貸出先に出向き、現地で棚卸をする方法。
直接資産を確認するので1番確かな方法ですが、貸出資産の数が多かったり場所が遠かったり、さらに貸出先がいくつもある場合、工数がかかりすぎて現実的ではありません。先方に訪問の許可を都度もらわなければならないのも手間。
しっかり資産管理を行っているのであれば、バーコードなりQRコードなり、何かしらのラベルを資産に貼付していると思います。このラベルを先方にスキャンしてもらう方法。
何でスキャンしてもらいましょうか…🤔
自社の棚卸で使っているバーコードリーダーを貸出先に郵送し、先方にラベルをスキャンしてもらって、その後返送してもらいましょうか。
でも、郵送途中にバーコードリーダーが壊れてしまったら?先方の担当者がハードに弱く、バーコードリーダーの使い方がわからない可能性もありますね。貸出先が多い場合、順番にバーコードリーダーを郵送して時間をかけて棚卸するか、同時期に行うのであればリーダーを何台も用意する必要があります。
先方のスマホに棚卸アプリをインストールしてもらい、スマホカメラでラベルをスキャンし、データ登録してもらう方法もあります。当社の資産管理システム「Assetment Neo」にも棚卸アプリがあるので、アプリを使うメリットをちょっと列挙させてください。
社内資産の棚卸にはアプリの利用を激推ししている我々ですが、貸出先でアプリを使うのはあまり推奨できないかな、というのが正直なところ。というのも…貸出先には社用スマホがあるのでしょうか。担当の方が社用スマホを持っていたとして、自由にアプリをインストールできるのでしょうか。インストールが申請制だとしたら、先方に手間をかけてしまいますね。
先方に棚卸を依頼する前に、システムの権限設定も必要。貸出先A社に貸出先B社の情報が見えてしまっては大変です。当社のシステムは柔軟な権限設定が可能ですが、こればかりは設定担当の方に間違えないよう気をつけていただくしかありません。
現地に出向いたりハードを使うのを避けて、シンプルにメールで確認する方法もありますね。
本当にあったという確証がないですし、嘘をつかれる可能性もなきにしもあらず…ですが、「きっとあるだろう」と自社判断で済ませてしまうのと、「ありました」と先方に宣言してもらうのでは大きな差があります。資産が紛失してしまったときの責任分界点が明確になりますから。
ただし、ここにも問題点が。いつの間にか貸出先の担当者が退職していたら、メールがエラーで返ってきてしまいます。こうなると電話で新たな担当者を確認するしかなく、そんな貸出先が多かったらとても大変。退職もしくは異動時に後任の方を紹介してくださる方もいらっしゃいますが、そうじゃない場合が大半かと😑
もはや最後の手段。IT化の時代に今さら?!と言われてしまうかもしれませんが、貸出資産においてはアナログな紙でのやりとりが1番適していると考えます。
貸出先がたくさんあれば、それぞれの事情もあるはずですし、ITの活用を強いるのは無理があるかもしれません。「うちはこれで統一しているから」「これが1番便利だから」と自社ルールを相手に押しつけるのは単なるエゴ。IT化を推進するのは社内だけにして、社外に対しては「預かり証」を送付し、先方に資産の確認をしてもらい、押印して返送してもらうのが1番無難に思います。
担当者が変わっていたとしても、会社の住所が頻繁に変わることはそうそうないですから、メールアドレスのようにエラーで返ってくることも滅多にないでしょう。
みなさまの会社はどの方法に当てはまりましたか?自社にも貸出先にとっても負担にならず、かつ効率的で正確な貸出資産の棚卸。別の画期的な方法があったらぜひ教えてください…!
ちなみに、Assetmet Neoには「預かり証」の出力機能があるので、社内はシステム、社外は紙の両立が可能です👍