アセットメント社内で起こった、社内資産の棚卸に関する失敗談第2弾。棚卸の基本は「モノの有り無しを押さえること」ですが、有り無しだけでなく「使えるか使えないか」まで押さえるべきだった、という例をご紹介します。
失敗談の第1弾はこちらをどうぞ👇
セキュリティ対策の一環として、社用スマホにMDM(モバイルデバイス管理)のツールを導入しようとしたときのこと。ライセンス数を見積もるため、対象のスマホが何台あるのかを社内の管理担当者に尋ねました。社内で利用しているAssetment Neoの資産一覧を確認しながら、担当者が出した答えは「80台」。おっと…?社員数の倍以上も必要なわけがないぞ…?
必要なライセンス数はおそらく40程度。ところがAssetment Neoの資産一覧では、80台のスマホが直近の棚卸で「資産あり」と登録されています。余分だと思われる40台の詳細を確認すると、なんと端末が古くてOSのバージョンアップができないスマホたちでした。OSのバージョンが古いということは、MDMのセットアップができず、セキュリティ対策を施すことができないということ。実質使いものにならないスマホたちです。
管理対象者は社用スマホの台数を答えただけですので、こちらの依頼に対して間違った回答はしていません。でも、その回答を鵜吞みにしてライセンス数を見積もっていたら、無駄な購入が発生してしまうところでした。
当時は研修も兼ねて新米さんに棚卸を任せていたということもあり、社内の棚卸で確認していたのは「資産の有無」のみ。その場に資産があれば、古いモノも新しいモノもすべて「資産あり」として登録されます。ということは、使いものにならない資産を毎回棚卸していた可能性も大いにあるはず。この「使えないモノまでカウントしていた」事例、どこの企業でもあるあるなのではないでしょうか。
「あとで必要かもしれないし」と使っていないノートパソコンを何年も部署の棚にしまいっぱなしにしていたら、いつの間にかかなり古いモデルになっていて遅すぎて使えなかったな…
テレワーク導入直後にWEBカメラを購入したけれど、性能が良くなかったので買い替え。それなのにそのカメラがずっと資産登録されたままになっていたから、追加購入のときに「遊休資産があるじゃん」と思って購入台数を間違えた…
これらの問題は、資産の有り無しを把握するだけでは解決できません。まだ使えるモノなのか、それとももう使えないモノなのか、資産の状態を押さえることが重要になってきます。
それでは、この問題を具体的にどうやって解決しましょうか。我々からの提案は以下の3つ。
不要な資産は「もしかしたらあとで使うかも」の積み重ねによって増えていきます。この状況を断ち切るため、今使っていない資産は手元に置かず、できる限り管理部門へ返却しましょう。管理部門は遊休資産を「資産あり」とするだけでなく、その状態を定期的にチェックしましょう。特にIT機器の場合は技術の進歩が早く、5年も経つと仕事での使用は厳しいかもしれません。今後使うことはほぼないだろうな、と思った資産は潔く廃棄してしまいましょう。廃棄の際は管理台帳への廃棄登録もお忘れなく。
不要なモノは持たない、という意識を徹底することで上記の問題はかなり改善できますが、資産管理台帳が使いやすければ、もっと楽に運用ができるようになりますね。
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クラウド型社内資産管理システム「Assetment Neo」には、資産の型番や購入日などの基本情報に加え、OSやメモリなどのスペック情報、「使用中」「遊休」などの資産ステータス、そして「良品」「劣化」といった資産の状態を登録する項目があります。
資産の状態は手動での登録になりますが、スペック情報に関してはIT資産管理システムと連携させることで自動登録が可能。古すぎる資産ではないか、今後も使う可能性のある資産かどうかの判断の手助けになります。
資産の状態を把握することの重要性、伝わりましたでしょうか。「管理項目を増やさなければいけないなんて面倒な…」と思われるかもしれませんが、せっかくのデータを有効活用するためにも、状態把握、おすすめします。